北斗の拳の感想
1ページ1ページが味わい深かった。
毎回、色とりどりの野盗たちが、殺意の豊かなマシンで登場し、
最後にはアタタの掛け声と共に無常の荒野に散ってゆく。
また、そんな無残な最期とは対照的に、家族や恋人の為に勇敢に戦い、
愛に命を賭けた気高い散り方もある。
ははあ、世の中には色んな散り方があるんだなあ、と会得感心しながら、
コマ内の描き込みをじっくり眺めて読み切った。
男が命を散らす様を花火に例えるなら、
北斗の拳は夏の荒涼大花火大会で間違いない。
一番良かった花火はどれだろうか。レイの散り際、良い仕掛け花火だった。
ラオウの最期、フィナーレに相応しい大玉だった。
でもやっぱり、自分は道徳心がお陀仏なので、
ゴッドランド編で秘孔を突かれて全身の骨が体の外に飛び出した人がバチクソ良かった。あれは衝撃だった。まず、人間の身体に骨が全て飛び出す秘孔が有る事に戦慄した。こんなに突かれたくない秘孔無くないか、ジャンプ漫画の主人公が使う技ではなくないか、などと一頻り狼狽えた後、暴力が支配するっていうのはこういう事なんだなあ、と無理やり世紀末に思いをはせていた。
ちょっとだけ脱線してしまったけれども、
物語の終わり方を含めて、とても良い花火大会だった。
設定のアレコレを忘れさせるほどに。
しがらみパワーについての気づき
①ケンシロウは強敵と戦う事で強くなる
②人間関係を拗らせると強敵が生まれる(例:サウザー、カイオウ)
↓
ケンシロウを強くするためには、
人間関係が拗れていれば拗れているほど良い。
なぜ、リュウケンは一子相伝の北斗神拳を4人(もっと多い)に伝授したのか。
なぜ、リュウケンは四男坊のケンシロウを北斗神拳の伝承者に選んだのか。
たぶんそれが一番人間関係が拗れるからだと思う。
結果的にケンシロウは作中で最強の存在となり一子相伝の掟も守られた。
リュウケンの拗らせ育成術は間違っていなかったのかもしれない。
(つぶやき廃棄所)
『単車』は、オートバイのうち「サイドカーが付いていないもの」を指す言葉
『いが坊』とは、江戸時代に描かれ百鬼夜行絵巻に登場する妖怪のひとつ。 つぶらな瞳に青肌ギザ歯で、破廉恥なこと、に半脱ぎの着物からは胸元が露出している。 具体的に何をしてくる妖怪なのかは不明とのこと。
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『ポテイトーズ/Potoooooooo』は18世紀に存在した競走馬の名前。Potの後にeight-Os(8個のo)が並んでおり、ポット・エイト・オーズ、繋げてポテイトーズとなる。
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