すごいニッチ手稿

この報告いる?

週記1/4-1/8 なんとか術のなんとか史

記憶術全史を読んだよ

「記憶の宮殿」という記憶術は聞いたことがある。
何か建物を想像して、その内部に記憶したい物品を並べて回る。

玄関にはドラゴン、風呂にゴリラ、寝室にはタコ、トイレにイーグル・・・。

その光景を脳裏に焼き付ける。思い出したい時は同様の経路を辿ればいい。

 

玄関に入るとドラゴンがいて、灼熱の吐息を繰り出してくるが、王より賜りし聖なる鎧が火属性攻撃を無効化する―――。風呂場にはゴリラがいて、湿度の高いパンチを繰り出してくるが、エルフの長より賜りし魔法の盾が物理属性100%カットなことをご存じないらしい―――。寝室にはタコがいて、防御不能の殺人ホールドを繰り出してくるが、誰かより賜りしなんかの剣が煌めくやいなや、刺身へと変貌を遂げる―――。そしてトイレにはイカしたイーグルがいる―――。

 

これを極めた人がテレビで膨大な記憶量を披露していて、オーディエンスを湧かせていた。自分も感心して見ていたけれども、自分の生活に取り入れようとは思わなかった。

 

この種の記憶術は、あくまで大道芸の一つとして認識していた節があった。

たぶんそれは、備忘録として紙やらPCを使える時代に生きているからかも。

 

昔、紙もPCもない時代において、最強の記憶媒体は自分の脳だった。

そのため記憶術というものの価値も現代と比べて圧倒的に高く、中でも「記憶の宮殿」は当時の知識人達は本気で行っていた。

 

どれぐらい本気かというと、まず「建物選び」から始めるらしい。

 

現実の建物を用いるか、あるいは空想上の建物を用いるかで流派が分かれる。

果たしてこの建物の構造は記憶術に最適か?どれくらいの広さが必要か?

なんて勘案したあと、次はその建物内部を鮮明に記憶する。

現実に存在する建物を用いる場合、実際に何度も訪れて構造を頭に叩き込むという。

 

ある流派では、想像上の建物内に想像上の住人を配置して記憶の紐づけを行う。そして、その記憶が必要なくなった時、想像上の暴漢達を乱入させて住人を皆殺しにする。嫌いではない。

 

「記憶の宮殿」ガチ勢の歴史が書かれていて非常に面白い。

 

人間の脳と空間の関係を考えさせられた。

コレクション棚を眺めて悦に浸ったり、ちょっと散らかった部屋の方が落ち着いたり、

車の運転席が一番集中できたり・・・空間には不思議な作用がある。

ヨーロッパの庭園は、来園者の好奇心を最大限に刺激するよう計算して、樹木や建造物を配置するらしい。

そう聞くと、空間の改造はそのまま脳の改造と思える。

 

すると省みるのは自室である。

自分は部屋にあまり物を置かない。

壁にポスターを貼ったり、小物を飾ったりしたりもしない。

そういう物はなんだかノイズに思えてしまって興味を持てなかった。

でも、もしかすると結構アリかもしれない。

 

はたして、自分は一体何に囲まれて生活すると幸せなのだろう?

 

 

天井まで積み上げられたからあげと、あとは?

 

(つぶやき廃棄所)

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