すごいニッチ手稿

この報告いる?

週記5/26-6/1 おれはテラリア、あたまピカイア

ー僕はテラリアを識っている

今日は、諸君に危険世界の攻略法を授けよう。

 

僕はこれまで数多く死んできた。

頭にダーツが刺さって死に、地底湖に溺れ、巨岩に頭を砕かれ、尻にダーツが刺さって死んだ。幾度となく・・・際限なく・・・

 

だが、その度に学習し、やがて自分達の血で書かれた冒険マニュアルが完成した。

僕の使命とは、これを初心者諸君に余すところなく伝え、血の轍を踏ませない事にある。

 

ただ、あいにく今は壁紙の入替えで手が離せない。ちょっと待ってくれ、すぐに終わる。

 

 

 

 

 

ーーそう言ったのが三時間前だったね。大変長らくお待たせした。

ご存知の通り、テラリアは膨大なゲームだ。探索、バトル、ハウジング・・・困惑、懊悩、苦悶・・・あなたの精神は無限に広がる選択肢の海でバクテリア分解され、このままでは発狂炭鉱夫ゾンビの仲間入りも近い。

 

しかし安心したまえ。先達の僕が、魂の灯台となって諸君らの道標となり、滞りない発展を支えようじゃないか。

 

ただ、ちょっと待って欲しい。

今夜はホタルが沢山飛んでいるね。

たしか釣りの餌を切らしてたから何匹か採って来る。説明はその後ゆっくりしよう。

 

 

 

 

ーーーなんて約束をしたのは、たしか2週間前だったかな。

 

あなたがこの手記を読んでいるという事は、僕は今頃トロッコに乗って坑道を採掘疾走しているはずだ。

あの後、ホタルの光を追った先で、地下への縦穴へ落ちてしまったんだ。

 

なんとか脱出の算段を立てたところで大量のプラチナ鉱脈を見つけてね、君を待たせたお詫びに持って帰ろうと爆弾採掘していたら、幾何学的な建造物に突き当たった。それはピラミッドだった。大量のサボテンと殺人昆虫に追われながら砂漠の秘宝を探し回ったが、闇雲に地下に降りただけの徒労に終わり、気付けば坑道に辿り着いていた。

どうやら暫く帰れそうにない。

 

初心者諸君に伝えるべき事は山ほどある。どれも重要な事柄であり全てはここに書けない。

 

ただ、一つだけ覚えていて欲しいのは、この世に『ちょっとだけテラリアする』という行動は存在しない。時計を見るたび30分進んでおり、長針が秒針のように動く。

気を付ける事は叶わない。

覚悟せよ。

 

 

 

 

ーーーーと書かれた手記が、半年前にジャングルの古代遺跡内で発見された。

その側には死体があり、残酷にも頭と尻をダーツで同時に打ち抜かれていたという。

 

 

 

 

(つぶやき廃棄所)

『スポンジダイバー』とは、海底の「海綿(スポンジ)」を採る漁師のこと。古代よりスポンジは清掃の定番アイテムだったが、天然物の入手は困難を極めた。 科学の技術が発達し、石油からスポンジを製造出来るようになるまで、多くのダイバーが潜水病で命を落としていた。

『トラの尻尾』は、特別神経が集中しているわけでは無いので、踏んでも大丈夫かもしれない

『ヘビ』に対する恐怖は、人間の遺伝子に刻み込まれた本能であり、後天的に学習して得たものではない。 実験によると、被験者の前に様々な「動物の写真」を置いた際、ヘビの写真を発見する速度だけが早かったという。 これはサルに同様の実験を行った際も同じ結果だった。

ピザハット』のハットは、「帽子/Hat」ではなく「屋根/Hut」を指す。ロゴは帽子じゃなくて屋根。

『デンタルバッテリー』とは、歯が抜けてもすぐに新しい歯が生えてくる構造のこと。鮫の歯が有名。 他にも、トリケラトプスやパラサウロロフスもこの構造

『鯨骨生物群集』とは、クジラの死体を取り巻く独特な生態系のこと。屍肉は栄養となり、遺骨は住処になる。