おなかが空いている時は欲望係数が高いので、買い物時間に比例して、みるみるうちに会計が嵩んでゆく。これと帰宅後の摂取カロリーとはほとんど因果関係にあるため、健康面へも影響も無視できない。総合的に考えれば、コンビニという場所は「健康・経済面に打撃を与えるダメージフィールド」と言える。ドラクエの毒の沼地どころか謎バリアーに踏み入った時に似た、高DPSの体力減少である。
最悪には、レジ前に唐揚げがスポーンしている時がある。
自分はすべての唐揚げを買い占めたい性分なので、こうかはばつぐんだと言わざるを得ない。この場合、『レジ前のからあげを買わずに退店する』が最善手であり、かなり苦しい立ち回りを強いられる。唐揚げは、空腹時と満腹時で輝きの変わらない食べ物なので、前述の防御策が通じない。世間の食事時にスポーンする確率が高まるため、入店時間をずらして対処するのがベターだろう。
欲望を断つのには労力が要る。
一番懸命なのはそもそも欲望に近づかない事だろう。触らぬ神に祟りなし、君子危うきに近寄らず、棚にぼた餅を片付ける、虎子が要らない時は極力虎穴に入らない。
だが、そんなド正論で、おれをコンビニから無理やり分離させてみろ。
たちまち核爆発してやる。